檜垣 大祐

経営システム工学専攻 学部4年

小松原研究室

檜垣 大祐 Daisuke Higaki

2016年度インタビュー

Q どちらの研究室で、どのような研究に取り組んでいますか?

小松原明哲先生の研究室に所属しています。研究分野は人間生活工学です。身の回りのモノや製品をより便利に、安全にするための研究に取り組んでいます。

現在、私が携わっているのは、銀行等のATMの機能を改良する研究です。最近のATMはIT化が進み、機能が多様化する一方、電子機器に慣れていない方が置いてけぼりになっています。そこで、研究室の先輩がやっていたのがATMにアバターを搭載するという研究でした。

電子空間上のキャラクターのような存在であるアバターが、ATMの画面から語りかけるように操作方法を指示したら、機械に慣れていない人も親しみやすくなるのではないかという発想です。私はその研究を引き継いだ形になります。

Q 具体的には、どのような作業をしているのでしょうか。

まず、アバターを入れるソフトウェアを自分で作ります。必要な知識はプログラミングです。続いて、それをシステムに導入し、ちゃんと作動するか、システム上の問題がないかを確認します。

これが終われば、作動できるようになるので、次は、実際に人に使ってもらう段階です。

高齢者などに使ってもらい、使い勝手について感想を聞きます。また、従来の機械と、アバターを搭載した機械との比較も必要です。

Q 今はどの段階ですか?

現在はプログラムをつくり終えて、使ってもらう段階にあります。

利用者が混乱しないように、アバター画面と、操作するタッチパネルとを別にして、2画面を使うように設定しました。また、利用者がどう操作すべきか、直感的にわかるように、アバターは銀行員を模して、振り込む動作などもできるようにしています。これからその動作がミスリードになっていないかを確認しなければなりません。

人間工学に基づいて
身近な製品にも様々な工夫が

Q このような研究に取り組むようになったきっかけは?

直接的なきっかけは、やはり小松原先生の授業ですね。もともとは、父が製品のデザインに関わる仕事をやっていたことを知ってから、デザインやものづくりに興味があったのですが、授業で身近な製品にも様々な工夫がされていることを知り、ますます興味がわきました。

たとえばATMでもそうですが、動作を中止するボタンの色は、他のボタンとは違う色が使われていますね。これは、色に対する人間の反応から、そのように設計されています。人間工学にもとづけば、椅子にも立ち上がりやすい高さがあるし、ペットボトルにも持ちやすい形状がある。このような人間の身体特性などに配慮したものづくりに感動したのです。

Q 経営システム工学科を志望した理由は?

付属校出身だったので、いろいろな学部・学科を比較検討したのですが、まず文系科目が苦手だったので、理工学術院から考えました。

次に、理系科目のなかでも、数学は得意でしたが、物理・化学についてはそれほど得意ではなかったので、数学を使う学科を中心に検討。数学でも数学そのものよりも何か具体的なことに活用したいと思ったので、数学科なども却下し、残る学科で目についたのが経営システム工学科だったのです。「経営」というキーワードを見て、「これなら数学も役立ちそうだし、社会に貢献できるかもしれない」と感じたことを覚えています。

多彩な専門分野を学ぶから
好奇心を旺盛な人が合うかも

Q 実際に入ってみて、経営システム工学科はどんな学科ですか?

理工系で経営に関することを学ぶわけですから、工場、物流、効率化やコストダウンというイメージを抱いていました。しかし、実際の研究対象は、非常に多彩です。私が学ぶ人間工学の他にも、環境、安全工学、ソフトウェアなど、様々な専門分野があります。

このような学科ですから、経営システム工学科の学生のなかで、具体的に「これをやりたい」と入ってきた人は少ないかもしれません。皆、漠然と「経営って面白そうだな」という感じで入学していると思います。

最近は、なるべく早くやりたいことを見つけろという風潮がありますが、本学科の場合、むしろ、あいまいな方が向いているかもしれません。こだわりがあると、他の授業が身に入らない可能性があるからです。視野を広く、多様な知識を得るためにも、どんなことにも面白そうと好奇心を持てる人が合っていると思います。

Q では、経営システム工学科を目指す人に一言。

興味があるけれど、授業についていけるかが不安という人もいるかもしれません。でも、そんな心配はいりません。授業は具体的なことを学ぶことが多く、とても頭に入りやすくわかりやすいからです。基礎科目もありますが、しっかり授業に出れば、付いていけます。もし、少しでも興味があれば受けてみてください。そして、一緒に学びましょう!