永森 誠矢

経営システム工学専攻 修士2年

後藤研究室

永森 誠矢 Seiya Nagamori

2016年度インタビュー

Q 現在の研究内容を教えてください。

ビッグデータ解析の研究です。マッチングを目的としたある会員制サイトのデータを企業からお借りして、解析し、モデルを構築する研究を行っています。

具体的には、次のような作業です。

まず、利用者の特徴や傾向、また、どのような情報を掲載すれば効果があるのかなどを解析します。すると、全会員に効果的な手法もあれば、ある会員には効果的だが、他の会員には意味のない施策もあるでしょう。このような結果にもとづいて、効果的なモデルを作り、企業に還元しようとしているわけです。

また、定性的だったものを定量的にするというのもひとつのポイントです。こういうタイプならこうするというような定性的な知見を、数字で示すことができれば、より効果を訴えることができるからです。

Q 学問的には、どのような手法を使って解析しているのですか?

主に以下の分野を活用しています。

一つは、私が所属している後藤研究室で盛んに研究されている「潜在クラスモデル」です。これは目に見えるデータだけでなく、観測されない部分をモデル化する手法です.経営システム工学科では学部1年生の頃から統計学を学ぶのですが、その基礎的な部分である回帰分析などを「潜在クラスモデル」と結びつけて活用しています。

データは高校数学の「行列」
基礎はしっかり学ぶ習慣を

Q 高校生の科目だと数学になるのでしょうか。

その通りです。研究室でも応用寄りの人と、理論寄りの人とに分かれるものの、皆、数学的な知識は持っていますし、数学的なアプローチに重きを置いているといえますね。

特に、ビッグデータ解析は、高校数学でいう「行列」の扱いが頻繁に必要になります。基本的なデータは行列形式ですから。

研究室選びの際、これらの知識に不安がある人もいるかもしれませんが、心配ありません。研究室に入ってからしっかり学びますし、使っていくうちに思い出します。

ただ、1~2年生の頃に重点的に行う基礎的な科目は、しっかり学んでおいた方が良いでしょう。

基礎は、具体的な応用にどうつながるのかはわかりません。だから退屈に感じる人もいるでしょう。でも、学び続けていくうちに、「ああ、こういうことだったのか!」とわかります。その喜びも研究の楽しみの一つです。

Q 研究室の雰囲気は?

皆、仲が良いですね。週に数回はゼミ・サブゼミが開催され、それ以外にも、研究室で作業する人が多く、一緒にいる時間が長いので、自然と親睦が深まります。

また、異なる研究に取り組むメンバーが集まるサブゼミでは、M2からB4まで、各学年がそろっているのですが、M2、M1の先輩がB4の後輩の研究具合をみつつ、必要であれば手取り足取り教えるという、伝統を引き継いでいます。皆、面倒見が良いと思いますね。

もちろん、馴れ合いではなく、真剣に意見交換することもあります。たとえ学年が下でも、言うべきことがあれば言うべきです。それを言える雰囲気もあります。

それから、後藤研究室では学会に積極的に参加し、今年も国内複数、海外1件の学会に参加します。国際学会では、台湾に行く予定です。昨年も学会発表させて頂いたのですが、このような舞台で発表できる機会はめったにないので、皆、しっかり準備をして臨んでいます。

こんな良い雰囲気なのは、後藤先生の人徳のおかげだと思いますね。私自身もそうですが、研究室を選んだきっかけは、データ解析に興味があったこともありますが、後藤先生の人柄に惹かれた部分が非常にありました。とてもお世話になっている先生や先輩方に、恩返しできるよう研究に取り組んでいます。

経営・ビジネスを前提として
広く知識を学び、活用する学科

Q 修士以降の進路は?

経営システム工学科では広い知識を得てきましたが、その前提には経営やビジネスがありました。経営として、ビジネスとしてどうするかという目的意識の上で、研究があったのです。これを活かすためには、「これからどうなるか」を考えることが求められる企業に進むべきだと思い、就職先を選びました。そんな問題意識がある人にも、経営システム工学科はおすすめです。