荒金 恒明

経営デザイン専攻 修士1年

吉本研究室

荒金 恒明 Arakane Tsuneaki

2012年度インタビュー

Q どのような研究を?

荒金:吉本研究室では、ロジスティクスの研究をしていて、最適なトラックのルートや物流倉庫の立地、施設内のレイアウトなどを主に扱っています。最近ではサプライチェーン・マネジメントの領域まで踏み込んでいて、私が一番関心を持っているのもその分野です。

サプライチェーン・マネジメントでよく事例として挙げられるのがDellの始めたダイレクトモデルという方法で、顧客から注文を受けてから製品を生産する仕組みです。従来の、メーカーが顧客ニーズ・売れ行きを予測し生産する方式と比べると、顧客は様々なパーツを組み合わせて、思い通りのパソコンを購入することができ、メーカー側は受注を受けてから生産に入るので、在庫のリスクを低減できるという双方にとってメリットの多い方式です。

新しい事例で興味深いのがスペインのアパレルブランド「ZARA」です。洋服は普通、船で運ばれますがZARAは飛行機で配送されています。輸送費だけでみると10倍くらいコストがかかるのですが、セールスの工夫で利益を出しています。生産数を落として、在庫をもたないので、品切れが起きやすいような状況になりますが、二度と同じものを生産しないことで「今買わないと同じものは買えない」と購買意欲を刺激し結果を残しています。これからの物流は物流のことだけ考えているのではなく、マーケティングを含めた全体のことを考えていかなければいけない時代に入ったといえるでしょう。

Q ロジスティクスの効率化は人から仕事を奪うという側面もあると思いますが?

ロジスティクスは本来、付加価値を生まない業務です。ものをどれだけ効率よく動かすかということですから、そこに無駄があってはいけません。ロジスティクスの効率化によって人員とお金をできるだけ節約し、その分を人間にしかできない、付加価値を生む業務に力をいれるべきだと考えています。最近は企業も研究開発費をあまりとれなかったり、業績的にも厳しい時代ですから、アイデアやクリエイティビティが必要とされる部分に少しでもお金と人を回すことが重要です。先ほど上げたDellやZARAのような革新的な方法も、人が発想しないことにはできないことですから。

研究していくなかで、いろいろな興味深い事例を見てきたのですが、日本の企業があまり出てこないんです。将来は何らかのかたちで物流に関わって世界に注目されるようなものができればと思っています。

相互の短期留学などで、研究室は国際色豊か

Q 研究室の雰囲気は

吉本研は、成長したいという気持ちを持っている学生が多く在籍していて、雰囲気はいいですね。吉本先生は厳しいときは厳しいですが、メリハリがあるというか、学生と一緒になって騒いでくれたりもします。この間も吉本先生と研究室のメンバーで飲みに行きました。縦のつながりも強くて、毎年恒例の鍋パーティーにはOBの方が一升瓶をもって参加してくれます(笑)。先生の教え子でタイのコンケーン大学にのウィラパット教授という方がいらっしゃるのですが、お互いに短期留学を受け入れているので国際色も豊かですね。

Q 留学制度も充実していますね。

経営システム工学科を選んだ一番の理由が、国際化プログラムが充実しているということでした。語学研修と工場での体験、英語でのインターン、国際会議の発表など、やる気さえあれば海外での活動はしやすい環境で、学部生時代から参加できるものには全て参加してきました。(国際化プログラムの詳細はこちら

海外でいつも聞かれるのは日本のことです。どのような国なのか、どんな文化があるのか、日本人として大切にしていること何か。そういったことにしっかりと答えられないようでは恥ずかしいですし、やはり教養が重要だと感じています。研究してスキルを身につけることと共に、世界に日本の良さを伝えられようになっていきたいと思っています。